昨夜の続きを話そう。
品川区の東品川にある昭和橋には、幻の地下駅が眠っている。
そんなネットに流れる都市伝説について考えてみたが…。
ニュースプラス1の後番組はというと、日本テレビは、ほぼ同じ時間帯に『リアルタイム』という、同じような報道番組を組んでいる。この番組では、「リアル特集」というのがあって、公式サイトにはバックナンバーもそろっている。
が、2006年11月分は、すでに消えているようだ。残念。
でも、実際に特集で、昭和橋の幻の地下駅に触れたのかどうかは、日本テレビに問い合わせれば教えてくれることだろう。
この枠では、ニュースプラス1でも、リアルタイムでも、特集で、「あなたの知らない秘密の地下世界」という不定期企画をたまに入れているので、もしかしたら…という可能性もある。少なくとも2006年12月以降にはないということが分かると思う。
日本テレビ『リアルタイム』公式サイト
某掲示板に記載された内容自体をもう一度振り返ってみよう。
まず、書き込みがされた日時は、2006年11月12日(日)3時59分30秒。「今日の午前中」に日テレの取材が来ていたという内容だけど、すでに深夜。仮に前日の午前中と勘違いしているとして、それは土曜日ということになる。土曜日のリアルタイムの枠は、30分枠だから、特集はない。すると、放映されたのは、週明けの月曜日以降ということになる。
ところが、書き込みの内容がやけに具体的でリアルだ。
あそこにあるトヨタより、反対側の公園に通用口あるようです。今、プラットホーム以外は設備倉庫として利用されているって事がわかりました。トヨタの方は私有地なのでトヨタの許可があれば入れますが、無理でしょうという話です。
まるで番組内容を観たかのような書き込みだよね。
「反対側の公園に通用口がある」なら、そこから入ればいいわけで、わざわざトヨタの私有地で許可を得て入る必要などない。この話には、「では、通用口は誰が所有し、管理しているのか」という肝心要のことが書いていない。ちなみに、公園自体の所有・管理は、品川区である。「無理でしょう」というのもよく分からない話で、日テレは地下駅に入れてもらったのか、どうなのか。
オイラは、この時点で“ガセ”と感じた。
で、よくよく考えてみたのだ。
問題の「トヨタ」とは、「トヨタL&F」というフォークリフトとかショベルカーの会社だ。
現在の場所に東京本社が移転したのは、1971年1月のこと。当時はまだ社名が「トヨタフォークリフト」だった。当然自社ビルだよね。
一方、この地下に幻の駅があったとする。仮にこの東京本社が地下駅への出入り口だったとすれば、本社移転と同時か、それ以前に建設されていないとおかしい。てか、ビルを建設した後に地下駅が建設されたなら、自社ビルの敷地に駅への出入り口を掘られたあげく、駅は使わないままってことになり、それこそ訴訟もんだもんね。
フォークリフトの会社が自社ビルを建てたら、もしくは建てようとしたら、使われなくなった地下駅の出入り口があった。
…どうだろうか?
「じゃあ、倉庫にでも転用するか」
…どうだろうか?
「これはひとつ、極秘ということで」
…どうだろうか?
「日テレが来たんで、取材をお受けしました」
…どうだろうか?
昨夜も書いたけど、オイラはこの話、99%ガセだと思ったけれど、残りの1%はどこから始まったんだろうと、そっちのほうが興味がある。秋庭本は、120%妄想だけれど、この都市伝説には、秋庭式の臭いがしない。もしも秋庭式なら、トヨタL&Fなんて渋いキャラクターを出す必要などなく、すぐ目の前に建っている高層マンションをネタにすればいい。
地下処理ということか。
この一言で片づく。
が、そーゆー絡み方がない。逆に言えば、何の証拠もないし、出典もないから、仮設を否定する材料すらないとも言える。
これはオイラの妄想だが、この都市伝説は、何かの話が伝言ゲームを繰り返しているうちに突然変異を起こして、ネット上に流されたのではないか。しかも、かなり地元を知る人間から流されたような気がする。
突然変異以前の噂は何だったのか気になるところだ。なので、昨夜は、例えばりんかい線というトンネルがすぐ近くを通っていて、徒歩5分程度の場所に品川シーサイド駅があり、その駅は開業前に「東品川」という仮称で、東京テレポート・天王洲アイル間が開業した当時、その駅の構造物はほぼ出来上がっていたんじゃないかという妄想をしてみたわけだ。
期間は短いが、確かに未成線だったわけで…。
まあ、信じるか、信じないかは、あなたしだいです。
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