カテゴリー「書籍・雑誌」の111件の記事

2010年4月18日 (日)

『消えた川をたどる!東京ぶらり暗渠探検』(洋泉社MOOK)を読む

渋谷が「谷」なのは、そこに川が流れていたからだ。渋谷駅は、その一番、谷底にある。その谷底には明治通りや山手線が走っている。もちろん、地下鉄副都心線も。

東京は、もともと川が豊富な街だった。

それは、秋庭先生のように江戸時代までさかのぼる必要はなく、例えば渋谷川が暗渠になったのは、戦後のことだ。

東京と川の関係を探っていくと、寝るのも惜しまれる。

起伏に富んだ東京の坂も、川とは無関係ではない。

東京の地下は、オカルトなんぞに陥らずとも、本来、興味深い世界なのだ。

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2008年10月14日 (火)

森絵都『ラン』(理論社)を読んだ。

森絵都さんとは、生まれが同じ年だ。だからなのか、何なのか、この人の小説は、オイラの感覚にピッタリと合うことが多い。

まだ、森絵都さんが、児童文学のジャンルを書いていた頃、オイラは、年甲斐もなく、彼女の世界にのめり込んだ。

最近、大人向けの小説が多くて、『ラン』も同じように大人向けではあるが、久しぶりに森絵都さんらしいコンセプトだった。

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2008年10月 9日 (木)

地下のオカルト作家・秋庭俊先生『大東京の地下400年 99の謎』(二見文庫)を読む7

地下のオカルト作家・秋庭俊先生が『大東京の地下400年 99の謎』の中で、

詳しくは角川書店から刊行予定の私の著作をお読みいただきたい。(P70)

なんて書いているので、これはぜひ読まねばと思い、角川書店に問い合わせてみた。

すると、角川書店のお返事は、

 

「お尋ねの件ですが、まだはっきりした予定はございません。
決定しましたら、弊社ホームページなどで告知を行います。」

と、何ともあっさりした回答だった。

「はっきりした予定」がないのだそうだ。つまり、はっきりしていない予定はあるらしい。まったく根も葉もない話ではないみたいなので、のんびりと待とうと思う。

もちろん、「五角形」をしっかりと勉強してね。

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2008年10月 8日 (水)

地下のオカルト作家・秋庭俊先生『大東京の地下400年 99の謎』(二見文庫)を読む6

週の後半、すでに心は3連休。年中無休の観光地に住んでいる割には、連休になると余所に遊びに行きたくなる。そんな自分がおもしろい。

3連休、結局、地下のオカルト作家・秋庭俊先生をいぢって終わったなんて悲しいので、さっさと片付けよう。

『大東京の地下400年 99の謎』(二見文庫)

さあ、今夜もいってみようか。

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2008年10月 7日 (火)

地下のオカルト作家・秋庭俊先生『大東京の地下400年 99の謎』(二見文庫)を読む5

東京を歩くと、起伏に富んだ地形に驚くことがある。

以前、終戦直後に皇居の側から国会議事堂を写した写真を見て、国会議事堂が高い丘の上にあることが分かって、驚いた。戦後、東京には高々と高層ビルが建ち並んだので、すでに生の地形が分からなくなってしまったが、すべてを焼き払ったあとにある山あり、他にありの地形は、見ているだけで楽しくなる。

だから、地下のオカルト作家・秋庭俊先生の著作を読んでいると、もったいない発想をしているなあと思うことがあるのだ。

『大東京の地下400年 99の謎』(二見文庫)

今夜も、いってみよー。

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地下のオカルト作家・秋庭俊先生『大東京の地下400年 99の謎』(二見文庫)を読む4

地下のオカルト作家・秋庭俊先生は、最初、直線にこだわっていた。現代の地図や「GHQの地図」を広げると、おもむろに定規を取り出し、直線を引っ張る。秋庭先生の地下道探索法は、現場を歩くことではなく、まずは地図だし、最後も地図である。

そのうち、いつの日からか、「五角形」が登場するようになった。

この本は、五角形の集大成とも言えるものだが、本の後半に入ると、すでに五角形とは何の関係もなく、旧著の焼き直しが並ぶ。

『大東京の地下400年 99の謎』(二見文庫)

さあ、いってみよー。今夜は、ちょっとだけね。

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2008年10月 5日 (日)

地下のオカルト作家・秋庭俊先生『大東京の地下400年 99の謎』(二見文庫)を読む3

前半戦、ずーっと五角形探しに必死になっていた秋庭先生だが、後半に入ると、五角形のことなどすっかり忘れて、我に返っている。

東京の地下について書いていたのに、いつの間にか地図の上に定規をあてて五角形を当てはめていただけだったのだから、ここまで書いてきても、五角形をつなぐ点と線以外に、何一つ分かっていないという痛い現実に、そろそろ気づいているはずだろう。

後半に入ると、急にこれまでの秋庭節が復活してくるが、逆にそれは古本の焼き直しという印象を強くさせてしまう。

地下のオカルト作家・秋庭俊先生、いよいよ本領発揮か?

『大東京の地下400年 99の謎』

後半戦、いってみよう。

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地下のオカルト作家・秋庭俊先生『大東京の地下400年 99の謎』(二見文庫)を読む2

前回、「これが、ジャーナリストの仕事だろうか」と結んだ。

地下のオカルト作家・秋庭俊先生は、一応、プロフィールに「ジャーナリスト」と自称している。その大の男が、森鴎外の「東京方眼図」に定規で五角形を書きまくり、それをもって、地下道を見つけたという。それが、果たしてジャーナリストといえるだろうか。

そんなことで、政府が隠蔽する極秘地下道が見つかるというのだろうか。

実は、秋庭先生自身、気づいていないのかもしれないが、この五角形探しは、結局徒労に終わる。五角形などなくても、地下道は見つかるからだ。五角形があろうがなかろうが…、いや、別に六角形でも、秋庭理論は成立する。

この本を読み進めると、ふと途中でそんなことに気づく。

さあ、今夜もいってみようか。

『大東京の地下400年 99の謎』(二見文庫)を読み進めよう。

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2008年10月 3日 (金)

地下のオカルト作家・秋庭俊先生『大東京の地下400年 99の謎』(二見文庫)を読む1

これまで、いろんな本を読んできて、「詳しくは、○×を読んでいただきたい」と書いてあった場合、○×はその本よりも発行時期が過去だった。でなければ、発行されていない本を紹介されても、読者は困ってしまう。

地下のオカルト作家・秋庭俊先生は、この辺、さすがである。

詳しくは角川書店から刊行予定の私の著作をお読みいただきたい。(P70)

恐るべし。

刊行されていない本を読めと言う。

てか、文庫本でネタばらしして、角川で何を書くつもりなんだろうか。

そんなこんなで、いってみよー。

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2008年10月 2日 (木)

コピーを繰り返すうちに、元が何だったのか分からなくなったオカルト作家の悲劇

さっそく買ってしまった。

『大東京の地下400年99の謎・帝都の地下国家機密の歴史を暴く』(二見文庫)

地下のオカルト作家・秋庭俊先生が世に放つ、誰かの本を丸写しした秋庭本を、自ら丸写しした、いわば、クローン秋庭本である。

すでに語り尽くされた話題ばかりで、げんなりしてしまうが、今夜のところは、こんな指摘をしておきたいと思う。

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