ル・コルビュジエと後藤新平
月が変わってしまったが7月に2つの展覧会に顔を出した。
1つ目は、六本木ヒルズ森タワー53階にある森美術館で、『ル・コルビュジエ展 建築とアート、その創造の軌跡』。
今年生誕120周年を迎えた20世紀最大の建築家、ル・コルビュジエ。彼は多くの絵画や彫刻を生み出した画家でもある。展覧会では、絵画という自己探求から始まり、それを形にした彫刻、1つの建物の建築設計、さらにそれらの総体である都市計画の世界へと、ル・コルビュジエのイマジネーションの世界を広げてくれる。
ル・コルビュジエの『300万人のための現代都市』『輝く都市』という代表的な都市計画のスケッチや、集合住宅の内部を再現した空間など、ル・コルビュジエの世界をとことんまで体感できる企画となっている。
どっかの自称ジャーナリストが考えるような「陰謀」など妄想の余地のない20世紀最大の建築家の素顔に触れて、改めて現代の日本の都市との比較や、日本の建築家に与えた影響などを図書館の書籍で確認してみた。
そこで感じたこと、考えたこと、妄想したこと、それはまた次の機会に。
会期:2007年5月26日(土)ー9月24日(月・祝)
開館時間:月・水ー日 10:00-17:00 火 10:00-17:00 ※いずれも入館は閉館時間の30分前まで
入館料:一般1500円 学生1000円 子供500円 ※展望台東京シティビューも入館できる
会場:六本木ヒルズ森タワー53階
2つ目は、両国にある江戸東京博物館の『生誕150周年記念後藤新平展ー近代日本をデザインした先駆者』。
オイラたちが住む東京をデザインした人・後藤新平。東京市長として東京市政調査会を起ち上げ、おそらく史上初めてにして最後の、東京という大都市を「経営」した人物である。今、現代の人たちが狭苦しそうに動き回っている道路も公園も、みんな後藤新平が築いた空間をずっと更新し続けているだけで、東京は未だにあの頃から後藤の遺産を食いつぶしているだけだ。
そんな後藤の生涯に触れる資料が並んでいる。
後藤は、どっかの自称ジャーナリストが唱えるような極秘地下鉄マニアではない。
白い髭と鼻眼鏡。後藤のトレードマークは、日本の近代化の象徴でもあったに違いない。
ビーアド博士自筆の『東京市政論』なんかは、後藤ファンとしてはちょっとちびりそうである(笑)
これもまた、何を学び、何を妄想したのかは、次の機会に。
開催期間:2007年7月24日(火)ー9月9日(日)
休館日:毎週月曜日(8月13日を除く)
開館時間:9時30分ー17時30分(土曜は19時30分まで。入館は閉館の30分前まで)
会場:江戸東京博物館6階常設展示室
観覧料:一般600円 大学生480円 高校生・中学生・65歳以上300円 中学生以下無料
偶然ではあるが、世界の都市をデザインしたル・コルビュジエと、東京やアジアの都市をデザインした後藤新平が、同じ時期に展覧会で登場することになった。
何かの縁のような気がして、2館をハシゴしてみたわけだ。
(関連サイト)
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