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2010年9月 6日 (月)

自説を取り繕うことにジャーナリスト生命を賭けた渾身のコピー本

もうすっかり、忘れていた。っていうか、誰も知らないところで、ひっそりと死んでいたのかと思っていた。彼の場合、そのほうが幸せかもしれない。地下の陰謀を暴いて、志半ばに死んだというほうが、ジャーナリストとしては幸福だ。こだわれば、こだわるほど、オカルト作家としての本性は、暴かれてゆく。

地下のオカルト作家・秋庭俊先生、不死鳥のごとくよみがえる(笑)

『写真と地図で読む!帝都東京地下の謎・完全版』(洋泉社)

日曜日、新宿駅東口のジュンク堂書店に行くと、「ミリタリー」の分類に陳列されていた。

秋庭本はもう、そういう売り方しかできない。ジャーナリズムとしては売れないし、誰もジャーナリズムと思っていないのだろう。戦艦や兵器の写真集に囲まれて、この本が積んであった。

書籍は、2年ぶり?400年がどうのこうのってやつから、2年だよね。

Sn3o0419 ここが、新宿プリンスホテルの地下駐車場である。オイラも、初めて足を踏み入れたし、こういう、ちゃんとした駐車場があるとは知らなかった。

とはいえ、この駐車場、サブナード駐車場の一部に、新宿プリンスホテルの関係だけ止めることができるエリアがあるわけで、料金は、宿泊者を除くと、サブナード駐車場の料金を徴収される。ちなみに、30分310円だ。

宿泊者は例外。いったん止めて、翌朝まで出入りがなければ、1泊2000円で利用することができる。この場合、止める場所はこのエリアに限られている。

「客の安全とプライバシーを守るというホテルの鉄則からすれば、わざわざこうした構造を選ぶ理由は見当たらない」(P19)

いや、オイラは現場を見て、何となく分かってきた。

この新宿プリンスホテルの横を通る道は、北から南に向かう一方通行だ。つまり、靖国通りから直接、新宿プリンスホテルへは入ることができない。どういう構造の地下駐車場をつくるのであれ、不便な駐車場にならざるを得ない。お隣のサブナード駐車場と連携したほうが、使いやすい。

それに、プリンスホテルは、駅ビルを併設している。こちらも駐車場を利用する人が多いはずだが、細長くて狭い敷地に地下駐車場をつくるスペースはあまりない。サブナード駐車場と地下でつながっていたほうが便利だ。

プライバシーというが、世の中にあるホテルで、自前の駐車場が持てるホテルは少数派だ。

ちなみに、駐車場をウロウロしていると、まさに猛然と警備員が走ってくる(笑)プライバシーが侵害される心配はなさそうだ。

要は、新宿プリンスホテルが管理する駐車場はない。

ただ、秋庭先生、やけに詳しく調べたらしく、これまでになく詳細にサブナード駐車場や新宿プリンスホテルの解説を詳細に展開している。まるで、サブナード地下街のトリビア本のようだ。

そのくせ、「戦前からあった」という証明は、なされていない。

「『地下鉄新宿線』の新宿駅予定地が、現在の西武新宿駅の駅ビル付近だったことに注目したい」(P19)

「新宿プリンスホテル部分は、ゆるやかな蛇行や通路の圧迫感など、地下鉄の支線を思わせる」(P19)

もう、すっかりおなじみになった秋庭流の飛躍で、ぶっ飛ばす。

秋庭本を論破するのは、極めて簡単だ。現場に行ってみれば、秋庭先生の足跡を見つけることができるし、秋庭先生が隠蔽した事実にもめぐり会える。

例えば、

「新都心地域冷暖房施設は、新宿中央公園の地下にある」(P21)

仮に本当にあるとすれば、都市計画法違反の建造物になるが、そんな法を違反してまで造られた地下構造物があるのかどうかは、現地に行けばすぐに分かる。

新宿パークタワーのすぐ横には、ちゃんと地域冷暖房の施設があって、取材を申し込めば堂々と取材することができる。そこは公園の隣ではあっても、公園ではないことも分かる。もちろん、秋庭先生はそんなことを百も承知でうそをついている。そして、本来ある施設を撮影せずに、それとは関係のない施設を撮影して、事実を隠蔽している。

「あとがき」などは、秋庭本の本質をよく表している。

例の赤坂見附の水没事故。秋庭先生は、再びこの事件を持ち出したが、1993年に時代を戻し、ついに何月何日かという日付を隠蔽してしまった。

このブログを読んでいる人は、あのとき、南北線のトンネルを流れた水は、弁慶濠の水ではないことをご存知のはずだ。この事故は、本が出るたびに日付や年代が書き換えられる。事実は、このブログに書いてある。

一つひとつをいちいち論破するつもりはない。暇ならやるかもしれんけど(笑)

ただ、全体を読んだ感想は、秋庭先生、細かい部分でかなり書き込みをしている。この本を出すにあたり、必死に取り繕った跡がよく分かる。

2年間、必死に取り繕ったんだろう。しかし、仮説の証明は相変わらず行われていない。

この人、結局、この2年、自説を取り繕うことに必死になってきたのだ。

しかも、取材らしい取材はできていないようだ。おそらく、ネットで検索して情報収集したのだろう。

前回、本が出版されたとき、「隠された地下網を探さずに、地図で五角形を探している」と評した。あれから2年、今度は自分の仮説を取り繕うのに必死で、肝心な仮説の証明が行われていない。

ジャーナリストとしては、どこまでも悲しい運命にある。

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コメント

キツイなmori-chiはん(笑
処女作以降の秋庭本について私は「駄ビング」本と申し上げてきたけれど、今回は「昏ピレーション」本と申し上げたい。
相変わらず、「G・H・Q東京占領地図」を書籍と「CENTRAL TOKYO」地図に分けられたりと、姑息な細工は盛り沢山(勿論堂々の無断複写)で笑えます。
ところで、溜池山王の穴、地図から無くなってますね(笑
ジャ穴リストとしては如何なものかと思われるんですが。

投稿: 陸壱玖 | 2010年9月 7日 (火) 00時46分

こんにちは。

きついですか( ̄ー ̄)ニヤリ すごく愛情溢れているつもりなんですが(笑)

何十キロも地下網があるはずなのに、ずっと同じ場所ばかりウロウロしていますよね。冒頭で、最近は地下開発が多いみたいな話を書いているから、そう思うなら、取材して、自説の幅を広げればいいのにと思います。

本が出たので、また、バカメディアが釣られて、オカルト番組に呼んだりすれば、生バッキーを拝見できるでしょうが。

投稿: mori-chi | 2010年9月 7日 (火) 11時00分

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