« Congratulations! | トップページ | 「沖縄の一枚岩」は復活したのか?~名護市長選結果 »

2010年1月15日 (金)

沖縄で普天間基地を見てきた。

おもしろいもので、更新を3ヶ月も止めていても、1日のアクセス数は2、3割程度しか減っていない。

ブログは更新が途絶えてから真価を発揮するというのは、こういうことなのだろうか。

年末、沖縄を訪れた。

民主党政権は、普天間基地問題で揺れている。オイラは、自分の目で見て、感じないと、気がすまない。このブログにどう書くのであれ、現地を見もしないで何も書けない気がしたのだ。

自動車免許を持たないオイラは、沖縄の頼りないバス網を使って、走り回った。

まず最初に訪れたのが、沖縄最大の基地である嘉手納基地。

P1060643道の駅かでな」から、嘉手納基地全体を見渡すことができる。近くに「安保の見える丘」というのもあるが、高い位置から見渡すなら、道の駅の展望場のほうが良い。基地問題に関する展示もある。

交通の便が良い場所ではない。「那覇バスターミナル」から、読谷行きか名護行きのバス(系統番号は28、29、20、120)に乗り、「嘉手納」で下車。向かい側のバス停から、62番のバスに乗り換え、「嘉手納町運動公園入口」で下車する。

年末だというのに、引っ切り無しに飛行機が爆音をあげていた。

普天間基地移転問題で、いわゆる「統合案」と言ったときの統合相手が、この嘉手納基地。確かにだだっ広い飛行場だが、普天間基地は海兵隊で、嘉手納基地は空軍。同じ滑走路を仲良く使えるのど、両軍は仲が良いのかどうか。

62番のバスは、この嘉手納基地をぐるりと一周するように走っている。「基地の街」という色が濃いコザを通り、北谷のアメリカンビレッジまで行ける。

コザも、アメリカンビレッジも、いかにも米軍基地の街。

アメリカンビレッジでは、日本とアメリカの子どもたちがスケートボードで走り回っていた。マクドナルドに入ると、オイラの前で会計している女の子2人は、片方がアメリカ人で、ハンバーガーをドル紙幣で買い、日本円でおつりをもらっていた。

北谷町役場は、基地の狭間にそびえたっていた。この辺は、何を見るのも、基地越しになる。基地の向こう側に渡るのに、基地と基地の間にある細い道を通らなければならないのは当たり前で、道があるだけマシなのだが。

一方、今、新聞紙上をにぎわしている普天間基地は、那覇バスターミナルからなら、52、90、22、27、80、110番のバスで、「上原」というバス停で下車。

佐喜眞美術館の屋上から、普天間基地を見ることができる。

Pap_0160 もともと基地の敷地だったのが返還されて、美術館が建設された。屋上からの基地の眺めは、天気が悪い上に、手前の林に邪魔されて、今ひとつなのだが、ここの目玉はこれではない。常設展示で、丸木位里・俊の2人が描いた「沖縄戦の図」という絵がある。

この迫力には、圧倒された。

沖縄戦を経験した人からの体験談を聞いて描いたという絵は、戦争の悲惨さをストレートに伝えている。だが、この絵を通して伝わってくるのは、戦争の悲劇という簡単なものではなく、もっと重いものだ。

泥や血にまみれて逃げる沖縄の人たちに、武器をつきつけているのは、米軍ではなく、日本兵なのだ。

眺めていると、悲しみよりもむしろ、恐怖が襲う。

本土に生きていると、こういう感覚はあまりない。理屈で分かっていても、忘れてしまう。

彼らにとっての加害者は、アメリカではなく、日本なのだ。

オイラたち、本土の人間は、米軍基地の負担を平気で沖縄に押し付け、幸せな顔で暮らしている。神奈川県にも厚木基地や横須賀基地という大きな米軍基地はあるけど、沖縄に比べたらかわいいものだ。厚木に沖縄の海兵隊がやってくると聞けば、大騒ぎになるだろう。

「空襲」という被害体験しかないオイラたちは、地上戦を知らない。それって、決定的な意識の違いになるのだろうか。

この「沖縄戦の図」が、沖縄県民の心を表しているのだとしたら、基地問題など、簡単に語れるはずもない。

結局のところ、基地問題とは、戦争体験にリンクしてしまうものなのか。

残念ながら、今回の旅では行けなかったのが、普天間基地の移転先である辺野古。

辺野古には、那覇バスターミナルから名護行きの77番のバスに乗る。普天間基地の近くなら、「普天間」というバス停から出ている。

さてさて、そんなこんなで、沖縄の話はまだ続く。

|

« Congratulations! | トップページ | 「沖縄の一枚岩」は復活したのか?~名護市長選結果 »

旅行・地域」カテゴリの記事

コメント

厚木基地の近くに住んでますが、「沖縄に比べたらかわいいもの」という発言はひどいです。うちの真上では、しょっちゅうジェット戦闘機が旋回してます。
それに、あなたは空襲の悲惨さを本当にわかってるんでしょうか。関東近郊だけでも、何十万もの人がなくなっているんですよ。

投稿: | 2010年5月29日 (土) 15時38分

かわいいものですよ。神奈川県の抱えている米軍基地と、沖縄のそれと比べたら、沖縄の負担のほうがはるかに重い。ご存知ないのですか?

あなたは沖縄の地上戦の悲惨さを本当にわかってるんでしょうか。沖縄だけでも何十万もの人がなくなっているんですよ。

私の町の上にもしょっちゅうジェット戦闘機が旋回しています。厚木基地に下りていくんでしょうね。ヘリも飛び回っています。三浦半島の向こうには横須賀基地もあります。ひどいもんです。

米軍基地の負担が、沖縄に過度に集中しているのは事実です。神奈川も大きな基地負担を抱えていますが、沖縄で見てきた広大な基地は、神奈川の比ではありません。

米軍基地は、沖縄にも神奈川にも必要ありません。

で、一言言っていいですか。

人に話しかけるときは、名前を明らかにして、あいさつしてからはなしかけるものです。米軍基地以前にマナーというものです。

投稿: mori-chi | 2010年5月30日 (日) 09時57分

オスプレイが配備された2012年10月に、反対するにも、まずは、現地を知らなければと思い、沖縄を訪れました。普天間、嘉手納、辺野古他殆どの基地を公共交通機関で移動することになり、ブログを拝見させていただきました。ご意見も考えさせられましたし、お陰様で、初めての一人旅がとても有意義なものとなりました。本当に有難うございました。

投稿: mari | 2012年12月 1日 (土) 21時18分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/109926/47304463

この記事へのトラックバック一覧です: 沖縄で普天間基地を見てきた。:

« Congratulations! | トップページ | 「沖縄の一枚岩」は復活したのか?~名護市長選結果 »