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2008年8月31日 (日)

赤坂見附駅は「冠水」したのか?

以前にも書いたが、秋庭本は、皮をいくらむいても、実が出てこない。

妄想を補強するための妄想をいくつも積み重ねているからだ。

最初の仮説が崩れると、他のすべてがもろくも崩れ去る。が、それでは食っていけないので、崩れた仮説に、仮説で肉付けする。

赤坂見附駅は、本当に冠水したのか?

気になって、調べてみた。

漫画本『実録コミック・東京地下迷宮の謎』は、こう書いている。

南北線は永田町駅を出ると、赤坂見附の弁慶壕の地下を左、右、左と細かくカーブして四谷の上智大学グラウンド下に向かうが、2000(平成12)年7月14日に大事故が起きた。赤坂見附駅の地下2階ホームが水没するという事故である。(P101)

へんちくりんな表現である。南北線の話をしているのに、突然、赤坂見附駅が登場する。南北線のトンネルと赤坂見附駅の事故が関連していると思いきや、水は「水路」を流され、「逆流」して、水路より下にある丸ノ内線や南北線のトンネルに流れたと書いている。では、この強引な振り方はなんだったんだろうか。

2000年7月14日、実際に当時の新聞の縮刷版を開いてみた。

が。

当日の夕刊、翌日の朝刊、いずれも、赤坂見附駅が水没したという記事はない。念のため、当日の気象を調べたが、当時台風は日本に接近しておらず、当日の天気は雨が降っていたが、集中豪雨のような雨ではなかった。

いきなり、ねつ造か?

よーく調べてみると、2000年7月4日に、丸ノ内線のトンネルが冠水する事故が起きていた。

日付を間違えた?

気をつけていただきたい。冠水したのは、赤坂見附駅ではなく、トンネルである。

もしも、赤坂見附駅が冠水すると、丸ノ内線だけでなく、銀座線も冠水する。しかし、この日、銀座線がストップしたという記録はない。

止まったのは、丸ノ内線だけである。

実際に翌5日の朝刊を読んでみよう。

「営団地下鉄丸ノ内線では、赤坂見附−国会議事堂前駅間に設置された排水用のポンプ三台が動かなくなり、流れ込んだ雨水がたまってレールが冠水した。このため午後六時四十一分に全線の運転を見合わせ、同七時八分には銀座−四ッ谷駅間を除いた折り返し運転に切り替えた。」(読売)

「午後六時四十分ごろ、東京都千代田区の営団地下鉄丸ノ内線国会議事堂前駅と赤坂見附駅の間に雨水が流れ込み、線路が冠水した。同線銀座−四谷三丁目間は約五十五分間にわたって不通となった。日比谷線日比谷駅や銀座線溜池山王駅などでは、駅員らが入り口に土のうを積んだり、浸水防止の板をはめ込んだりして、雨水の流入を防いだ。(朝日)

「営団地下鉄では、丸ノ内線が国会議事堂前−赤坂見附間でレールの高さまで浸水し、銀座−四ッ谷間が約50分間運転できなくなった。東西線も変電所への落雷で一時運転を中断した。(毎日)

ありゃ?

冠水したのは、赤坂見附から国会議事堂前に至るトンネル。しかも、レールの高さまでしか冠水していない。しかも、しかも、50分だけ運転を止めただけ。

史上最大の冠水事故じゃないのか?

1993年8月に起きた赤坂見附駅の水没事故では、丸ノ内線と銀座線が復旧したのは、翌日のラッシュ時だった。まさに、史上最大の冠水事故だったのだ。

【秋庭系東京地下物語2007】(第3話)水没した赤坂見附駅の妄想

秋庭本初の漫画化『実録コミック・東京地下迷宮の謎』(イースト・プレス)を読んだ。

つまり、赤坂見附駅は、冠水していない。

最初の嘘を取り繕うために、秋庭先生は、2つめの嘘をついた。

7月4日を7月14日にしてしまったのは、勘違いだろうか?

案外、オイラのように縮刷版を探す輩から逃れるための確信犯だったのかもしれない。14日にしておけば、記録はいっさいない。「ないぞ」と言われたら、「マスコミの陰謀だ」と答えればいい。

要は、地下が隠されているような雰囲気だけ味わえれば、秋庭先生にとってこの本は十分成功なのだろう。

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