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2008年6月 9日 (月)

謎を謎と認識するのもオタクの力量

オイラは、時刻表を眺めつつ、机上の旅行を楽しむのが好きだ。生まれて初めての一人旅は、長崎旅行だった。名古屋から新大阪に出て、寝台特急あかつきのB寝台に乗った。朝起きると、目の前に海が広がっていた。

原爆の惨状を初めて目で見て感じた。

帰りは、L特急かもめで博多に出て、新幹線で名古屋に帰ってきた。

そのとき、オイラは中学生だった。

鉄道には詳しいという自負があったが、今は鉄道にこだわりはなく、むしろ飛行機を使うことが多くなった。

『鉄道地図は謎だらけ』(所澤秀樹著、光文社新書)

申し訳ない、全然ついていけなかった(爆笑)

なぜ、北九州筑豊地方はバニーガールの網タイツのように路線が複雑に絡み合っているのだろうか。(P5)

はあっ?

網タイツっすか。いやー、確かに路線が複雑なのは分かるけど、バニーガールっすか(笑)オイラは、初めての一人旅が長崎だったので、昔の九州の国鉄路線がどうだったのかよく覚えているけど、バニーガールを連想したことは、いまだかつてない。

お互い人前では他人行儀だが、実は結ばれている。なにやらオフィスにおける不倫カップルの趣である。(P75)

はあっ?

不倫カップルっすか。もちろん、著者は鉄道地図から導き出した感想を書いているのだが、それを不倫カップルと想像する頭が今ひとつ理解できない。

昭和六〇年(一九八五)年に開業した新交通システムの山口線・西武遊園地〜西武球場前間を無視して地図を眺めれば、三線はほんとうに多摩湖に群がる蛇がミミズに見えてくるから不気味である。(P76)

はあっ?

蛇とミミズっすか。新交通システムを無視しなきゃミミズには見えないのだから、かなり条件付きの妄想らしい。しかも、「不気味」と。

例えば、山陽本線はどこからどこまでかの問いが出たとしたら、なんと解答すればよいのだろうか。一般的には「神戸から門司まで」と答えれば正解である。けれども、出題者が少しへそ曲がりだったり、重箱の隅をつつくのが好きだったりしたら、それでは許してもらえない。(P114)

はあっ?

いや、神戸から門司まででいいと思うよ。それで駄目というやからは、へそ曲がりじゃなくて、オタクなだけだから。そういう質問を繰り出す人は、たぶん、かなりの鉄道愛好家しか・・・いや、鉄道オタクしかいないんじゃないだろうか。

旧局界は駅間のほぼ中間地点に位置することが多かったのに対し、JRの会社境界は、おおむね駅(境界駅)の場内信号機付近にある。境界標を見るなり写すなりする人にとっては、仕事も楽になったという次第。(P142)

はあっ?

境界標を見たり、写す人がいるんだー。それは、どーゆー意味があるんで?

たぶん、そーゆー趣味の方もいるんだろうなー。

いや、結論としてはね、理解不能。

確かに、読める部分もあったけど、著者が何でそーゆーネタに趣を感じたり、萌えたりしているのかを理解するのは、一般人にはなかなか厳しいと思った。

反面、鉄道地図というのは、こういう実用性抜きの読み方もあるという素朴な驚きも体験できる。オイラは、鉄道地図はあくまでも、どこかにたどり着くための地図だし、本編の時刻表のページに手っ取り早くアクセスするための索引的な側面しかなかった。

ところが、そうでない人がいるという。

ある意味、大きなカルチャーショックだし、1冊の値段が安くはない時刻表も、こんな楽しみ方があるのかと、目から鱗の出るような本だった。

が、読んだ感想は、

はあっ?

というのが率直なところだった、ってことは、とりあえず記しておこうと。

余談だけど、地図を推測していろいろ想像して結論を導く手法が、秋庭俊先生にそっくりだと思った(笑)

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コメント

鉄オタとして少々弁護を…
鉄道&歴史&地図好きは不可解な(不可解でなくても)路線配置や経路の来歴を披露したくなるものでして。「なんで京王線と井の頭線は同じ規格じゃないの?」とか聞かれたら「それは創業時は別会社で…」などと得意げに答えるわけです(あくまで控えめに)。
で、この著者は本にするからには一生懸命「ツカミ」を考えたんですな。一般人向けにしたつもりでスベっている!聞かれてもいないのに話が暴走するタイプのオタクにはならぬよう気をつけます。ともかく私はこういう文章ダイッ嫌いです(笑)

投稿: くびきのコッペル | 2008年6月10日 (火) 19時31分

こんにちは。

なるほど、「つかみ」だったのですね。そう考えると、なるほど、なるほど(笑)

なかなか面白かったです。地図の意外な使い方というか。地図も、やはり歴史なんだなーと。ただ、鉄道に詳しいライターは、文章に難がある、これは秋庭先生も同じなのかもしれません。

投稿: mori-chi | 2008年6月10日 (火) 23時35分

所澤先生、確かに同じ様なタイトルの本を出し捲っておられますので、秋庭さんっぽいかも(w
似ったかの旧著「鉄道地図の謎」(山海堂2002年刊)では、こと怪しげな「つかみ」はあんまり見られませんから、あの「つかみ」は光文社編集さんの助言臭い。
「先生軟鉄でお願いします。」とか何とか。
秋庭さんを鉄道に詳しいライターに含むのは如何なものでしょうか(笑
鉄道に少しでも理解があると、あんな地下妄話は書けないんじゃ無いか?いや、詳しくてあんなものが臆面も無く書けるとしたら、それはもう、雲国際ジャーナリストの才能。

投稿: 陸壱玖 | 2008年6月11日 (水) 01時14分

そうですね。「鉄道に詳しい」ではなく、「鉄道を知ったかぶりしている」ですね(笑)

投稿: mori-chi | 2008年6月11日 (水) 21時57分

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