カテゴリー「秋庭系東京地下物語2007」の39件の記事

2008年1月15日 (火)

【秋庭系東京地下物語'07《初恋》】(延長戦4)

ついに延長戦が4まで延びてしまった。こうなると、サドンデスである(笑)

国会図書館でも、まだ、閲覧できないかもしれない。(『帝都東京・隠された地下網の秘密』新潮文庫、P28)

この言葉がずっと引っかかっていたのだ。

L874は都立中央図書館にあった。タイトルは、「東京」ではなく「市川」だった。

L774は国立国会図書館にあった。いくらTokyoと検索しても、「東京・神田間の地下鉄」を記した地図は見つからなかった。

地下のオカルト作家・秋庭俊先生は、自著の中で公文書館をよく出すが、掲載されている資料のうち公文書館に行かなければならない資料は1つもない。間違いなく、国立国会図書館か都立中央図書館で閲覧できるものだ。

「GHQ」と題した地図も、両図書館で閲覧できた。

両者に共通することがある。それは、閲覧はできても、貸し出しはできない。著作で使いたければ、コピーしなければならない。

秋庭先生は、まだ一度も、カラーのL874、L774を掲載したことがない。カラー版のムックも出しているのに。

それは、本人が実物を手に入れていない証拠でもあるし、何より「閲覧はできても、貸し出しはできない図書館」でコピーしたことを表している。

つまり、見つからなかった地図も、両図書館にあるはずだ。

延長戦で見つからなかった地図は、L774の一部である。

必ずあるはずだ。

オイラは、国会図書館で、「L774 ichikawa」と検索してみた。

1件、ヒットした。

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2008年1月11日 (金)

【秋庭系東京地下物語'07《初恋》】(延長戦3)

前回の(延長戦2)のコメント欄でご指摘いただいた142万ヤードの起点について、オイラなりに欄外の注釈を読んでみたけど、英語なんでさっぱり理解できない。著作権の関係上、半分しか複写できないので、注釈の一部はコピーしていない。もしかすると、複写していない部分に書いてある可能性がある。かも。

注釈の一部をここに書いておきたい。

TRANSVERSE MERCATOR PROJECTION

HYDROGRAPHIC DATUM:APPROXIMATE LEVEL OF LOWEST LOW WATER

BLUE NUMBERED LINES INDICATE THE 1,000 METER UNIVERSAL
TRANSVERSE MERCATOR GRID.ZONE 54.BESSEL SPHEROID

BLACK NUMBERED LINES INDICATE THE 10,000 YARD WORLD POLYCONIC GRID,BAND 3 N.ZONE A

THE LAST THREE DIGITS OF THE GRID NUMBERS ARE OMITTED

Paddy fields are generally subject to inundation; however,they may be seasonally dry.

USERS NOTING ERRORS OR OMISSIONS ON THIS MAP ARE URGED TO MARK AND FORWARD DIRECTLY TO COMMANDING OFFICER,ARMY MAP SERVICE,WASHINGTON,D.C. MAPS SO FORWARDED WILL BE RETURNED OR REPLACED IF DESIRED.

APPROXIMATE MEAN DECLINATION 1952
FOR CENTER OF SHEET
ANNUAL MAGNETIC CHANGE 2' WESTERLY
Use diagram only to obtain numerical values.
To determine magnetic north line,connect the pivot point "P" on the south edge of the map with the value of the angle between GRID NORTH and MAGNETIC NORTH ,as plotted on the degree scale at the north edge of the map.

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2008年1月10日 (木)

【秋庭系東京地下物語'07《初恋》】(延長戦2)

L874e さて、このブログの読者はもう大丈夫だよね。地下のオカルト作家・秋庭俊先生が「GHQの地図」を持ち出してきても、陰謀の欠片も感じることはない。

だって、そもそもGHQの地図ではないし、アメリカ国立公文書館が50年後に公開したものでもない。

L774は、国立国会図書館で閲覧できる。
L874は、都立中央図書館で閲覧できる。

ちなみに「公文書館」とは、極秘資料を扱うだけの機関ではない。秋庭本を読んでいるとまるで極秘文書の公開を担当している部署のように思えてくるが、公文書館では政府の秘密も陰謀も関係ない文書がたくさんある。膨大な公文書を分類して保管しているだけである。その中に、戦後何十年も過ぎて公開された文書も含まれる。

てか、秋庭先生、公文書館なんて行ったことないでしょ。だって、公文書館でしか手に入らない資料なんて、著作には1つも出てこないもんね。

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2008年1月 9日 (水)

【秋庭系東京地下物語'07《初恋》】(延長戦1)

そんなこんなで、延長戦に突入したい。

これを片付けないと新年が明けた気がしない。

地下のオカルト作家・秋庭俊先生が「隠された地下網」を紐解く唯一のバイブル「GHQの地図」・・・その正体が今、暴かれる。

AMS L874

この地図は果たして、「インテリジェント・リポート」なのだろうか?

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2008年1月 2日 (水)

【秋庭系東京地下物語'07《初恋》】(最終話)東京の地下鉄は戦前にすでに作られていたという噂は本当か?

年またぎで「GHQの地図」に迫ってきたが、結局のところ、

東京の地下鉄は戦前にすでに作られていたという噂は本当か?

オイラの検証は、最終的にはここに行き着くことになる。

地下のオカルト作家・秋庭俊先生は、自称ジャーナリストである。彼の本を読む人は、まず前提として彼が主張する内容をジャーナリズムの1つとして捉えようとするし、仮にエンターテイメントの1つ、オカルトの1つとして捉える人も、どこかで「すべてが間違っているわけではない」と思っていたりするだろう。

夢やロマンで地下の陰謀を語るなら、それはそれで良いのだと思う。

でも、ほんのひとかけらでも秋庭先生のジャーナリズムに真実が隠されていると思っているとしたら、大変不幸なことだ。

オイラなりに考えてみたい。

東京の地下鉄は戦前に作られたのか?

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【秋庭系東京地下物語'07《初恋》】(第5話)「GHQが作成した地図」に惚れた恋・その4

年末のボーナスで、ついにスキャナというのを買った。

今まで絵や図を引用しようとすると、デジカメで写していたので、ピントもうまく合っていなかったし、画像が曲がっていた。今回スキャナが導入されたことで、オイラの秋庭先生いぢりもかなりパワーアップしたと思う(笑)

今日は1月2日。

時が経つのは早いもので、来週月曜日になればごく普通の生活に戻ることになる。

現在はすでに日没の時間を過ぎて、外も暗くなってきた。

あっという間に2日間。

オイラの年末年始は、秋庭本いぢりで終わるのか(汗)

ちょっとむなしさも感じた正月三が日である。

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【秋庭系東京地下物語'07《初恋》】(第4話)「GHQが作成した地図」に惚れた恋・その3

「そらめく日々」初の年またぎ企画(笑)

もう、引っ張る、引っ張る(爆)

今回は、地下のオカルト作家・秋庭俊先生が地下のバイブルとして重用する「GHQの地図」を紹介する。

AMS-L774

秋庭先生の参考文献一覧にはそう書いてあるが、フルネームはこうである。

AMS:L774 Central Honshu, sheet 6054 3

「Central Honshu」?

せんとらる本州?

これで、この地図が東京だけを対象とした地図ではないことがお分かりだろうか。

旧米陸軍地図局(AMS)が作成した地図には、数々のシリーズがある。

秋庭先生の地下のバイブル、L774とL874は、そのうちの1つに過ぎない。しかも、東京だけを対象とした地図ではないのだ。

では、L774の実物に迫ろう。

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2007年12月31日 (月)

【秋庭系東京地下物語'07《初恋》】(第3話)「GHQが作成した地図」に惚れた恋・その2

「GHQの地図」の実物をお見せする前に、少し寄り道を(笑)

慌ただしい大晦日にお付き合いいただき心より感謝したい。

今回はまず、秋庭先生が提示する3つの地図のうちたった1つGHQが作成した地図、『CITY MAP CENTRAL TOKYO』について解説したい。

この地図は、1947年米空軍によって撮影された航空写真が使われている。地上の物件等は第123施設大隊によって調査された。建物の一覧表はGHQの業務隊、道路の分類等は第123施設大隊が作成した。記載されている建物名や軍の施設等については1946年8月現在のものが収録された。

正真正銘、GHQの地図である。

ただし、「インテリジェント・リポート」と記された文字はどこにも見つからない。いわゆる「諜報」とは何の関係もないものだ。

てか暗号なんて書かれちゃ困るのだ。GHQの地図は、GHQが現地で使うために作ったのだ。一部の人間にしか分からない地図では困る。

秋庭先生はおそらく、この地図に都立中央図書館東京室で出会っている。

福島鑄郎『G.H.Q.東京占領地図』雄松堂

この本に秋庭先生が使った地図が丸ごと添付されている。地図のベースになった航空写真も添付されており、当時の東京を把握できる数少ない資料である。

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【秋庭系東京地下物語'07《初恋》】(第2話)「GHQが作成した地図」に惚れた恋・その1

オイラは、秋庭俊先生のことを「地下のオカルト作家」というレッテル張りしている。ここまでの認識に到達するには、いくつかの壁があった。

秋庭俊先生は、確信犯か否か。

言っていることが荒唐無稽であることは、前回の例を読んでいただければ分かるだろう。でも信者からすれば、それでも荒唐無稽な諸説の中にひとかけらでも真実があるのではないかという望みを残しているのではないだろうか。

秋庭先生の著作に、何となく信憑性のようなものを与えているネタがある。

それは、「GHQの地図」。

某有名作家がへんてこりんな体験談をネットに載せたものだから、ますますGHQというと、いかにも何かを隠しているように思えてくる。

君は知らないだけだよ。

そう言われると、そうかもしれないと思ってしまうのだ。

しかも、GHQ・連合軍最高司令官総司令部である。いくらネットが発達した世の中でも、そんな極秘資料なんぞに手が届くはずがない。・・・『隠された地下網の秘密』を手にしたときオイラはすでに「信者」という鎖を断ち切った後だったが、こればかりは自分では解明できないものとばかり思っていた。

が、オイラは、そのすべてに迫ることはできなかったが、秋庭先生の言うところの「GHQの地図」が何たるかは、ようやく分かってきたような気がする。

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【秋庭系東京地下物語'07《初恋》】(第1話)地下鉄南北線東大前駅から始まった恋

2007年も残すところ今日1日となった。皆様、いかがお過ごしだろうか。

地下の都市伝説の権威・秋庭俊先生の著作に出会って、2年くらいが過ぎた。あまりにも痛すぎる秋庭先生にツッコミを入れてきた2年でもあったが、こんなオイラでも最初は秋庭先生の主張する「隠された地下網」が本当に存在するのではないかと信じたものだ。

いや、誰もが一度は、一瞬でも秋庭系信者だった瞬間があったはずなのだ。

それは、科学的根拠は何もない、いわば一目惚れのようなもの。

その瞬間、「証拠」だとか「科学」だとか「ジャーナリズム」なんてのは、どうでも良かったのだと思う。

そう。

それは、“初恋”。

誰もが「隠された地下網の秘密」という甘美な響きに心を奪われ、だからこそ、裏切りを悟った瞬間、恋は怨念へと転化するのである。

2007年は、次の3部作をアップしてきた。

秋庭系東京地下物語2007

秋庭系東京地下物語'07《秘密》

秋庭系東京地下物語'07《隠蔽》

そして、2007年大晦日にお贈りする完結編は、

秋庭系東京地下物語'07《初恋》

オイラはまず、その初恋の地へと足を運ぶ。

秋庭先生自身が新作を出さないので、オイラとしてはネタ不足だし、新たなネタもないのだが、とりあえず2007年の集大成として、オイラが思っていることを淡々と書き綴りたい。

まずはここへ。

Sn380112_2 東京メトロ南北線の東大前駅である。

オイラの秋庭いぢりは、ここから始まった。

オイラの最初の秋庭系ネタ

今回は、ここから始めよう。

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