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2007年10月18日 (木)

あのピアノは何だったんだろう

今夜帰りの電車で、扉の脇に立つ男性が突然、舌打ちと独り言を始めた。しかも断続的に何度も、何度も。すぐ横にいたおじさんが、不思議な表情をして彼の顔をのぞき込み、「どうかした?」「何かあった?」と小声で話しかけていたが、彼は両手で小型ゲーム機をにらみつけ、微動だにしなかった。

そして、舌打ち、「ちっくしょー」「うっぜーなー」・・・

周りは気づかない人がほとんどだが、徐々に彼の舌打ちと独り言に気づく。

最初はゲームに腹を立てているとばかり思っていたが、どうも違う。

彼の舌打ちも独り言も、周りの誰かに対する抗議行動らしいのだ。しかし何なのか分からない。ゲームをやっているようで、何もしていない。じっと画面を見ているだけなのだ。

こんなに恐いことはない。

むしろイラだつ相手に対して大声で怒鳴りつけているほうがこっちは安心する。殴り合っていたほうがマシだ。

舌打ちは続く。独り言も続く。

ちっ、ちっ、ちっ、「うっぜー」「っくしょー」、ちっ、ちっ・・・

ラッシュ時の電車はただでさえ殺気立っている。こういう人はほとんど、歩く車内トラブルと化している。

壊れそうな社会。心の外壁がぺきって音を立ててヒビが入ったら、立ち止まって、空を見上げよう。

そらめく

オイラのブログのテーマである。

そして、そらめくには、そらめく環境が必要。

オイラは、やはりピアノ弾き語りのライブに行くに限る。

もう2日も過ぎてしまったが、16日火曜日にあった7th floorでのイベント。

「あのピアノは何だったんだろう」

少し不思議なタイトルだが、タイトルの由縁は最後の最後まで分からなかった(笑)

登場したのは、日本松ひとみ、いいくぼさおり、木下直子の3人。

オイラ的には鼻血ものの組み合わせである。

トップバッターは、フウセンカズラを育てている日本松ひとみちゃん。たくさん種ができたので、次回のライブで強制的に配るそうな(笑)

MCの間が、何度も経験していると、かなりツボに入る。何かを語り始めようとしたけど、ぴたりと口が止まる。半開きの口のまんま、じーっと止まる。

観客が少し不安になりかけた頃に、続きが始まる。

その間が気持ち良い。絶妙だ。

時にはカワイらしく、時にはせつなく、時には大人っぽく、日本松ワールドは「間」の多さのわりには、かなり濃い。

2番手はいいくぼさおりさん。

安心して聴ける人。完成度が高くて、裏切られないアーティストだと言える。

3番手は木下直子ちゃん。

まだ若いけど10年も唄っているベテランさん。顔を合わせて、すぐに「江ノ島からいらっしゃい」と言われた。

「午後10時以降は唄わないでね」と冗談を言ったら、「分かんないですねー。途中退席禁止です」と言われた。

心配は的中し、アンコールが終わると午後10時ちょっと前。挨拶する暇もなく、駅に向かってダッシュした。

少し大きなメッセージがこもった歌もあれば、女性の恋心をせつせつと歌うこともある。最初から最後までひたすら張り上げる高音が、聴いていて気持ち良い。あの美声でなでなでされると、脳内麻薬で満たされる感じ。

オイラにとっては、こういうライブという非日常の空間が、頭の切り替えの機能を持っている。イヤでもいったん立ち止まらなければならないし、イヤでも立ち去って自分の世界に帰らなければならない。そういう儀式のような場所なのだ。

(関連サイト)

日本松ひとみ

木下直子

いいくぼさおり

7th floor

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