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2007年9月 5日 (水)

キレる30代

って、この場合の「キレる」は、「頭が切れる」とかってポジティブな意味ではなくて、ぶちっとキレるという方の意味。帰り道にコンビニに寄ったら、久しぶりに「週刊SPA!」を手に取った。9月11日号である。

気になった特集が、これ。

「キレる30代」急増の深層

確かに現代社会で最もキレている世代は、30代。オイラもその一人である。

仕事も軌道にのって多くが結婚して妻子を持つ世代が、今どうしてあちこちでぶっ壊れているのか。

それを考えると、現代の心の闇が見えてくるかもしれない。

最近、30代が起こす事件が増えているような気がしていた。毎朝朝刊の社会面をめくり、また30代かと思う。

それはどうやら、気のせいではなかったらしい。

この特集によると30代の暴行容疑者数は10年間で5倍にも増えているのだ。

10年前、暴行事件の年齢別シェアのトップは10代だったが、2003年から30代がトップになった。

最近、「少年犯罪が増えた」なんて言うけれど、それこそ気のせいで、実は大の大人が起こしている犯行の方がはるかに増えていたのである。

いったい30代に何が起きているのか。

「仕事を放棄して10日間失踪!『頭の中でプチッて音がする』」

うん。なんか分かる。オイラも、その音を聞いたことがある。どうしようもなく自分の行動をコントロール不能にする。基本的には逃げているんだけど、逃げているわりには支離滅裂。元のさやに戻すのに一苦労する。

東京工業大学の影山任佐教授は、職場で短絡的にキレてしまう事件が起きる背景には、プライドの高さとそれが満たされない現実の壁が関係していると指摘している。

オイラたち30代後半は、就職活動ではバブル経済の絶頂期で1人が何社も内定をもらっていた時代だった。前半になると就職氷河期に突入し、競争社会に勝ち抜いた人たちとそうでない人との間で、勝ち組と負け組がいる。それが職場の身分差として表れている。

実はこの特集では書いていないのだけど、30代前半だけではなく、バブル組の30代後半も、また同じようにストレス社会に生きることになる。この世代は、人数が多いくせに使い物にならないというレッテルが貼られていることが多いのだ。

社会の頂点には、団塊の世代がたくさん生き残り、既得権を握りしめて離そうとしない。一方30代は団塊の世代に次ぐ勢力を誇っているのに次を譲ってもらえない。それどころか会社に入った後も成績主義の競争社会に放り込まれて、再び人生のふるいにかけられる。

労働組合が「雇用の確保」を経営側と約束して一方で賃上げを要求しない時期があったが、それってたぶん、特定の世代が別の世代の権益を押さえ込んだものに他ならないと思っている。その証拠に、今になって世代が下がれば下がるほど、団塊の世代なみの給料に到達することが難しくなる「潜り込み」という現象が起きている。こんなに日本の景気が良いと言われているのに、給料が低いはずの若い世代がぐいぐいとベースアップの頭を押さえつけられたままで、上の世代が大手を振って莫大な退職金をもらって会社を出て行く、それって現在の企業社会に潜むストレスの最たるものなんじゃないだろうか。

そんなことを考えていたら、30代も被害者じゃないかと思える。

キレる気持ちも分からないでもない。

「少年犯罪」とか「団塊の世代」っていう切り口の特集は、新聞や雑誌で腐るほど扱われたけれど、こういう30代という視点はあまりないような気がする。なかなか良いところに目をつけたんだと思う。

オイラは来年、このキレる30代から卒業することになる。

ただ、今の30代が40代になっておとなしくなるかというと、そうでもない気がする。たぶん、キレる40代となって脈々と生き残るんだろう。

世代と世代がつぶし合う社会を何とかしないと、なかなか解決しないし、「キレる30代」が救われる日は来ないのかもしれない。

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てきとーなアフィリエイトばっかり張っていたのでそろそろしっかりブログの記事を書こうと思います。僕は法律を学んでいますが、それほど勉強していないので大した知識はありません知識が必要なのは問題に対処するためですからその「問題に対処する」資格や機会がなければ別に法律なんて知らなくたって問題ないそれは法学部という学部を卒業しても同じことですいくら専門性が高いといっても高校までの義務教育と同じように自分の好きな授業ばかりとって卒業できるわけではありませんもちろん自由な時間が多いからその...... [続きを読む]

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