壊れていく乗客たち
まあ、そんなこんなで、通常は30分程度で走る距離を、今朝の京王線は1時間もかけて走ったわけだ。
やってくる電車は、すべて超満員。乗るにも乗れない。扉が開くと、どっと人が出てくるのだけど、実際に降りる人は少なくて、ほとんどが入り口を空けるために出た人と、いったん降りて扉際に位置したい人たち。が、甘い、甘い。一度降りると、二度と乗ることができない。本来なら電車が来て人が減るはずのホームなのに、電車が着くたびにホームに人があふれてくる状態だったわけだ。
オイラの乗った電車は、その駅からの始発電車で、大混雑で入ってくる電車の合間に乗客なしでホームにやってくる涙ものの車両なのだ。駅に着いて、ホームから留置線を見てみたら、ちょうど新宿方面からの各駅停車が待機していた。少し待てば、こいつが始発電車として運転してくれるはず。その思惑通り、誰一人乗客を乗せていない電車が、ホームに入ってきた。
が。
電車は、一瞬のうちに満員御礼。
座れてよかった。
乗客が冷静にいられたのは、最初の30分くらい。
途中駅でさらに乗客が増えて、車内は身動き1つとれない状態となった。
すると。
「どうして足蹴るんですか?」
どこからか女性の叫び声がする。
満員の電車で他人の足を蹴っている人、何者なのだろうか。
そんな険悪な雰囲気が漂い始めると・・・。
「くっそー」
今度はオイラの前に立っている男性が、なにやらぶつぶつとつぶやき始めた。
「最悪だなー。勘弁してくれよー」
さっきまで黙って車窓を眺めていたおじさんである。
ただでさえ、殺気がみなぎる車内に響く低い声。
ぶつぶつ・・・ぶつぶつ・・・。
そのつぶやきは、誰もが心の中で叫んでいたことだが、声に出すとますますうっとうしくなる。
一歩間違えば暴動でも起きそうな雰囲気だった。
駅に着くと、すでに遅刻状態。今朝はいつもより30分早く家を出たが、会社に着いたのは15分遅刻だった。
それにしても、今朝の地震で運転規制をしていたのは、どうやら京王線だけだったようだ。他の路線は平常運転。京王線って、JRが台風でストップしても平気で走り続けるタフな路線なんだけど、地震には案外弱いのだろうか。
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