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2007年7月 7日 (土)

ジャニーズ版『必殺』は、いわゆる「必殺」とは別物

言ってみれば、ぬいぐるみと着ぐるみくらいの違いがあるだろうか。

今夜はめずらしくテレビを観た。テレビ朝日系列の『必殺仕事人2007』。

東山紀之、松岡昌宏、大倉忠義と、ジャニーズの面々がそろい、奇抜な殺し技で悪人たちを仕置きしていく。

必殺のようで、必殺じゃない。

中村主水の『必殺仕事人』が大ブレークしたのは、日本がまだバブル経済真っ盛りの頃。バブル経済と言えば、どいつもこいつもバブリーに金を持っていたように思えるかもしれないが、「過労死」って言葉が流行ったのも、やはりその頃。豊かなようで、さっぱり豊かさを実感できなかったサラリーマンたちの夢を一身に背負い、昼間は昼行灯、夜は、庶民の晴らせぬ恨みを晴らす仕事人というキャラクターに、人々は大喝采をおくったのだ。

あれから、日本はバブルが崩壊し、政治は混迷し、日本人はすっかり行き場を失っている。

景気は良くなったと言われつつも、今ひとつ豊かさを実感できないまま毎日をおくる時代に、再び帰ってきた仕事人たち。

でも、それぞれが抱えている背中が、今ひとつ軽く見える。ジャニーズだから、ジャニーズでしかないかもしれないが、東山演ずる渡辺小五郎も、中村主水をかっこよくしただけで、キャラは喰いたんとさほど変わらないような…。その他も、殺し技が奇抜だった以外は、いかにもステレオタイプの仕事人という印象を受けた。

悪人は、なかなか光っていた。が…。

佐野史郎の不気味ぶりは、なかなかキレている。あっさり殺されちゃったが、もっときれいに殺してあげればと思った。伊武雅刀の悪人ぶりも、もっといじりたかった。一般庶民が、こいつは殺して当然だと思わせるくらいやりたい放題やらせてあげてほしい。

「必殺」が創りにくい、演りづらい時代なのだと思う。

何が悪で、何が善なのか、分からない時代。

仕事人は、正義を背負いはしない。しょせん人殺しだから。でも、仕事人は、自分のポリシーとして世の中の善と悪を振り分けている。社会はアンタを生かすだろうが、オイラはアンタを許さない・・・そういう独特の善悪の基準みたいなものが、うんうんと納得できる。殺されて当然と納得する。殺されて、スカッとする。

社会が萎縮していては、こんなドラマは難しい。

ジャニーズでお茶を濁すしかない。

もっとも、それでもオイラは、「必殺」を観てしまう。その時代、時代の仕事人たちを吟味しながら、やはり、自分なりの「許せぬ悪」とやらを考えてみる。

ちなみに、中学生のとき「将来なりたい職業」は、仕事人だった(爆)

(関連サイト)

必殺仕事人2007公式サイト

(関連商品)

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コメント

久しぶり!
佐野史朗さんが悪人だったのですね、結構好きなんですよ。
最近余り見ないけど・・


テレビもしばらく見てないらんでした。

投稿: らん | 2007年7月 8日 (日) 11時53分

らんさん、こんちわー。

佐野史郎さん、快演というより、怪演な人ですよね。気持ちよさげに悪人やってました。

投稿: mori-chi | 2007年7月 8日 (日) 12時30分

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