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2007年7月 8日 (日)

寝る前に読むけど、寝る前に読むような本ではないかもしれない

何年か前に本屋で見つけて、読んだ。

『リストカット 誰か気づいてくれたら・・・』岡田敦(窓社)

著者のサイトにメールを送った人と、著者との対話。ある人は、自分がリストカットをしている高校生、ある人は、自分の娘がリストカットをしている父親、ある人は、恋人が自殺して残された女性…。

オイラは、リストカットをしたことがない。

不思議なことだが、男はあまりリストカットしないのだそうだ。そう言われてみれば、あまり聞かない。

実は、とても身近な人がリストカットしていた経験がある。その人の左腕は、目を背けたくなるくらいの鋭い傷跡があった。あっけらかんと、それを見せて、ほほえみ混じりで話す彼女。たまに、「血を抜いた」なんて物騒な電話をしてきたこともある。

残念ながら、自分が何ができるか、どこまでも分からなかった。

どうやら、死んでしまうことはあっても、死のうという確固とした信念があるわけではなさそうだ。

それでも、日が暮れると、切る、切る、切る。

かける言葉はあまりない。

でも、話を聞いてあげることはできる。傷と向き合うことはできる。

そんなときに、偶然出会ったのが、この本。

読んでみても、リストカットの意味はよく分からなかった。ただ、切りたいと思う感情にはやけに共感できた。

自分も、女なら、同じことをしていたかもしれないとも思ったし、同じことをしていないのは、男だからではなく、勇気が足りなかったからかもしれないとも感じた。

本の最後で、著者は、恋人に自殺された女性と対話している。

彼が死んでから3年経って、傷は癒えたか彼女に聞くと、彼女は、「いや、逆にどんどん重たくなって」と答えている。

忘れてはいけない、そう思っても、人は時間が経てば記憶を失っていく。

生きるのが、こんなに痛い時代。

自分は、それでも生きている。

しばらく読んでいなかったのだけれど、最近片付けをしていたら出てきて、再び寝る前に読みふける。あまり、オススメできない。

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