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2006年6月 1日 (木)

東京の地下鉄は戦前にすでに作られていたという噂は本当か11

あの秋葉俊氏が、帰ってきた。最近、自身のサイトでも音沙汰なしだったが、先日久しぶりに「近況報告」が語られていた。

先月下旬、山手線が2度にわたってストップしました。どちらも道路工事が原因とされ、2度めの事故現場となった高田馬場―新大久保間では、都道の道幅を27Mに広げるため敷設されたトンネルが、線路を5センチも持ち上げていたと報道されました。新宿区大久保3丁目の現場には、いま、次のような2つの道路工事の看板が立てられています。

 【1】街路の築造 大久保3丁目から高田馬場1丁目 (西武と鉄建建設のJV)

 【2】道路工事  大久保3丁目8番から百人町4丁目4番 

 事故当時、JRは「現場は高田馬場駅の南300M」と発表していますが、現地で取材していた記者は「高田馬場駅のすぐ近く」と書いていて、写真撮影された場所も駅のすぐ近くです。駅の近くの道路工事が原因なら【1】、JRの発表通りなら【2】ということになります。

 なぜ、そんな食い違いがあったのかといえば、どちらも地下工事で、現場が見えないということがあげられるはずです。しかも、都道を拡幅していたということですが、現場周辺には【1】【2】に該当するような都道はありません。地上に見えているのはガードレールを立てると車がすれ違えなくなってしまうような、道幅4Mにも満たない区道だけです。

 当日の朝日新聞にはトンネルが並んだイラストが載っていましたが、まさにその図の通り、その都道は最初から私たちの見える所にはなかったのだと思います。高田馬場駅のすぐ南にも、300M南にも、地上には都道はありません。もしもあの道幅4Mの区道が27Mに拡幅されるなら、道の両側の民家は軒並み立ち退きで、今頃は社会問題になっていたはずです。

 つまり、その都道は地下に敷設されています。ただ、新聞のイラストのように線路のすぐ下、浅い場所ではありません。そんなに浅い所にあれば、その道路は高架線路の両わきに顔を出すはずですが、実際にはそんな道路は見当たらないからです。都道はもっと深い所に敷かれていて、だからこそ、コンクリートの注入量が難しかったのだと思います。

 固体と液体の中間のようなコンクリートを地面深くに注入した際、土の重さがどの程度、コンクリートを圧して沈むかわからず、注入量が多すぎて線路を持ち上げてしまった――それが事故の真相だったのではないでしょうか。

 住所番地からすると【1】の街路は南北方向に延びていて、山手線の内側から外側へと、高田馬場駅の下を通過しているように思えます。【2】は東西方向に近いルートで、余計なことですが、財務省の寮とJRの社宅、都営住宅、郵政省の宿舎を結んでいるのではないでしょうか。いずれにしても、【1】も【2】も、私は国民の前に姿を現すことはないと思います。東京都はそのような道路計画を発表していませんし、計画もない道路は完成しません。

 とはいえ、山手線がストップしたのは、歴然とした事実です。私たちの知らない都道が敷設されていたことが理由だったはずです。その都道が政府専用の道路なのか、西武新宿線の地下線なのか知りませんが、そんなことがいつまでも許されていてはいけないはずです。国民と都民の税金を投入し、そんな表向き存在しないような道路をつくり続けていれば、わが国は滅びます.

引用が少々長くなったが、今回はあまりにも傑作だったので、ついつい全文を掲載してしまった。5月30日の日付が入っている。

驚いたのは、秋葉氏自身が、事故の現場の正確な場所も知らずにいることである。引用文中の2つの工事看板は、どちらも確かに現場にあるが、その看板を見ておきながら、1つは高田馬場の近くで、2つ目が300メートル先なんて結論になるのが、首を傾げてしまう。同じ場所に看板があるのだから、どちらの工事も、「そこでやっている」のである。ちなみに、高田馬場駅からおよそ300メートル付近にある。

この時点で、秋庭氏の推論は、破たんしている。

1番目の「大久保三丁目から高田馬場一丁目」の街路築造工事だが、都は、ここにある道路を幅員28メートルに拡幅する工事を現在行っている。ちなみにこの道路は、大久保三丁目と高田馬場一丁目の境目に走っている。

2番目の「大久保三丁目8番地から百人町四丁目4番地」は、ここからJRの線路下を通って、JR線の西側に出る道路の工事である。山手線が全線ストップした事故の原因となった工事は、つまり、ここである。道路は都道だが、JRの下を潜る道路工事は、JRが施工することになっている。この道路は、補助74号線といい、28メートルに拡幅される。

どちらも、地下などではなく、1も、2も、ちゃんと都道が現在存在して、道路の計画もあり、拡幅されるのを今か今かと待っている。それに、現場を見れば、大きな工事事務所のプレハブまで建っていて、どう見ても、国民には丸見えの場所である。秋葉氏自身はここを訪れた上で、こんなことを書いていると思うのだが、眼鏡が曇っていたのだろうか。

ちなみに、このJRの下を潜る補助74号線は、もともと高架でJRをまたぐ計画だった。地元住民の反対もあって、最近になってアンダーパスでJRと西武線を潜る構造に変更され、ようやく工事にこぎ着けた。道路工事にあたっては、行政当局が何度も地域住民との交渉を重ねて、説明会も行い、理解を求めた。

「表向き存在しないような道路」を造るのに、行政は地元住民に説明会まで開いたのだろうか。

きついことを書くようだが、こういうデタラメをサイトに掲載して、ジャーナリストを自称するのであれば、オイラたち真面目なサラリーマン記者にとっては、迷惑千万である。

おそらく彼は、取材すらせずに、現場の看板だけを頼りに妄想を働かせたのだと思う。もしも疑問に思うなら、現場の事務所に聞けばすぐに分かることだし、オイラのような素人ですら、ネットで30分ほど調べれば、すぐに地下の道路など存在しないことが分かった。

そろそろ、ちゃんと断りを入れないと、秋庭系信者に怒られてしまうだろう。

オイラは、秋庭氏が主張するような、国民に隠された地下について、すべてを否定するつもりはない。

でも、妄想を重ね続けていけば、一番肝心な真実からかけ離れてしまう。

それにしても、出版社は、そんなデタラメな書籍を、どうして堂々と出版し続けているのであろうか。秋庭氏に、「それは違いますよ」と教えてあげてはどうだろうか。もう、ここまで来ると、真実云々より、痛い、痛くて、哀れである。何故、出版社は、こんな人の本を出し続けるのか。それは、出版社に聞いていただきたい。オイラの方からは、「いろいろ、あるんだよ」とでも言うよりほかない。

(6月2日追加)

タイムリーなことに、上記の事故について、JR東日本が、原因究明と再発防止策を発表した。この高田馬場・大久保間の事故だけでなく、新橋・浜松町間、東中神・中神間の2件の事故についても同じ原因だったとしている。これを読んで、それでもやはり、国民に隠された地下網があると言うのであれば、3件すべてについて、国民に隠された地下網が原因だと証明しなければならないだろう。

線路下道路トンネル工事に伴う輸送トラブルの原因と再発防止対策について


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東京の地下鉄は戦前にすでに作られていたという噂は本当か?

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『新説東京地下要塞-隠された巨大地下ネットワークの真実-』を読む

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『写真と地図で読む!帝都東京・地下の秘密』(洋泉社MOOK)を読んでみた。

『大東京の地下99の謎』(秋庭俊著、二見文庫)を読む

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