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2006年3月19日 (日)

東京の地下鉄は戦前にすでに作られていたという噂は本当か6

ネタがない。とりとめてブログで披露する面白い話題もない。

やはり、こういうときは、秋庭さんをいぢるしかない(笑)

今までは、彼の著作の矛盾を指摘してきたが、今回は、矛盾以前に何度読んでも書いてあることが意味不明という箇所をあげてみよう。

『帝都東京・地下の謎86』(洋泉社)である。

戦後、靖国通りは新宿へと延長されたが、市谷の外濠を横断してはいない。市ヶ谷駅の上の橋を渡るものである。つまり、二つの別の道路を同じ名称にしただけで、実質を伴ったものではない。市谷の外濠を変えさせないということでは、戦後の政府も陸軍と変わらない。いま、そこにある地下道のほうが大切なのだろう。(P186「74 こうして大正通りは消滅した」)

ここでは、要するに、後藤新平が天皇の名を冠した「大正通り」を作ろうとしたが、市谷の外濠を横断することから陸軍が反対し、挫折した、ということが言いたいらしい。この話には地下が出てこないし、地下がなくても成立する。ところが、「そこにある地下道のほうが大切なのだろう」と、突如地下が登場する。そして、次のページには、「東京氏名入千文の一精密地図」が掲載されていて、市谷の外濠を横断する斜線と「放射6号」という文字が入っている。欄外には、「市谷の外濠に『放射6号』の文字が見える」とある。

どうやら、放射6号が、「そこにある地下道」と言いたいらしい。いや、違うなら指摘してほしいが、これを読む限り、そうとしか読めない。

放射6号とは、靖国通りのことである。新宿から先の青梅街道も、放射6号になる。ここに書いてある放射6号とは、オイラの予想では、計画されている放射6号のことで、地下道のことではない。市谷の外濠をいじってはいけない、だから、靖国通りはここを横断できなかった、これだけの話である。地下道など、ここから想像などできない。無理である。読者は、地下道があるかのような勘違いはするかもしれないが、何度読んでもここに地下道があるとは、理解できない。

さて、

お馴染みの秋庭系オタクのバイブル『帝都東京・隠された地下網の秘密』(洋泉社)である。

『有楽町線建設史』にこの駅の断面図がある。小学校の校庭の下に巨大な地下建築ができている。「8号線」とあるのは有楽町線、「放射36号地下街路」はこの図のタイトルにもあるとおり、地下の道路になる。
この駅の周りには、いま、キャベツ畑が広がっている。小さな家並みが畑を囲んでいる。そんな田園風景を見ていると、この巨大な地下建築がいかにも唐突なものに思えてくる。
だが、この図が唐突というだけでなく、不自然に見えるのは私だけだろうか。「地下街路」はなぜ、校庭と樹林帯にまたがっているのだろうか、最近の地下鉄の駅にしては柱が多くないだろうか、道路と地下鉄の間になぜ「間詰コンクリート」というものがあるのだろうか。
「間詰め」というのは二つの建築物のスキマにコンクリートを詰めるようなときに使うはずで、私には「地下街路」というものが以前からあったように思えてならなかった。(P86~87)

これは、オイラの想像だが、秋庭氏は、この地下街路が池袋から有楽町線の上を続いていると勘違いしていると思う。

それは別にしても、今、この駅を降りても、キャベツ畑は広がっていないことは、小竹向原周辺の住民の皆さんが、一番よく知ってらっしゃるだろう。

「放射36号」とは、地下街路ではなく、池袋から新大宮バイパスまで通じる都市計画道路のことである。現在は、池袋から環7までが開通しており、環7から新大宮バイパスまでは、近い将来の事業化に向けて、調整が続いている。では、ここに「地下」と書いてあるのは、何故だろうか。それは、地上を通っていた放射36号が、ここだけ地下に潜るからである。理由は、ここに小学校の校庭があったからである。

そう。先に地下があったのではなくて、先に校庭があったのである。

放射36号は、地域の住民から反対の声が強かった。それは、この道路の両側に防音壁が施されていることからも、分かるだろう。まして、学校を潰して道路を通すなんてことになれば、おそらくこの道路は完成することはなかっただろう。この放射36号沿いにある向原小学校と、小竹小学校は潰れることなく、道路がその下を潜った。駅の名前も、「小竹向原」という名前となった。

従って、「思えてならなかった」のは、秋庭氏の想像でしかない。

しかも、

とはいえ、こうして小竹向原に巨大な地下建築ができると、今度は13号線はこないのだという。

と、13号線を勝手に頓挫させている。

ご承知のように、13号線は、小竹向原から池袋を通り、渋谷へとつなぐ。池袋・渋谷間は、現在、明治通りの下を工事中である。

結局、ここでは秋庭氏が何が言いたいのか、理解できなかった。わざわざ図面まで出して、彼が証明しようとしたのは、何だったのだろうか。彼の著作には、このように彼なりに「隠された地下」を証明する資料を出しておきながら、その資料を読んでも、隠された地下がまったく分からないという箇所が多数登場する。

ところで、この駅は、なかなかおもしろい構造をしている。13号線用ホームの電車が、有楽町線池袋へ向かって、有楽町線用ホームの電車が、新線池袋へ向かって、同時に発車しても、ぶつからないようにトンネルを交差させることを前提として設計されているらしい。そういう工事は当面ないみたいだが、普通の民家が建ち並ぶ一角にできた駅としては、随分大袈裟な仕掛けをしたものだと思う。

さて、そろそろ弁解しておいた方がよかろう。オイラは、秋庭氏の書いている著作の大半が意味不明だとは思っているが、すべてがガセだとは思っていない。どこが正しいのかは、ぜひ皆さんが自ら調べて証明してみてほしい。えっ、オイラがやれって?それは、ご勘弁願いたい。オイラのほうは「いろいろ、あるんだよ」とでも言うよりほかない。


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東京の地下鉄は戦前にすでに作られていたという噂は本当か?

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『新説東京地下要塞-隠された巨大地下ネットワークの真実-』を読む

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『写真と地図で読む!帝都東京・地下の秘密』(洋泉社MOOK)を読んでみた。

『大東京の地下99の謎』(秋庭俊著、二見文庫)を読む

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