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2005年9月14日 (水)

急行銀河

京都から東京に出るとき、なぜか寝台急行銀河を使った。新幹線では、いまひとつ雰囲気が出なかったし、旅立ちとしては慌ただしい気がしたからだ。

近所の友達が自転車を引き取ってくれるというので、家まで運んだ。友達のお母さんがなぜか餞別として3万円包んでくれた。なんだか、あったかい気持ちに心打たれてしまった。

その日、夕方、アパートを空にして、地下鉄で京都駅に向かった。京都駅は、今と違い、まだ古い駅舎だった。発車時刻まで2時間ほど、駅舎のビアホールで生ビールを飲んでいた。

発車時刻の数分前、ホームに向かうと、大学の同級生が2人見送りに来ていた。お別れになぜかサボテンをもらった。

ブルートレインのB寝台でゆられながら、いつか必ず夢を叶えて戻ってくると決意していた。

3万円の餞別は、東京に着いたその日に郵便局の国際ボランティア貯金に預けた。サボテンは、私の育て方が間違っていたのか、1ヵ月も経たないうちに枯れた。サボテンを京都駅まで持ってきた2人は、その後結婚した。噂では、最近2人の年賀状は別々の住所から送られてくるそうだが、真意は確かでない。

急行銀河は、今夜も夢を乗せて走り続けている。あの旅立ちの日から来年の2月で、もう、12年なる。私の復路は、まだ見通しすら立っていない。私の、夢という往復切符は、すでに有効期限を過ぎて、セピア色に染まっている。

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