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2005年8月11日 (木)

大掃除

D1000017夏休みもすでに後半戦に入り、相変わらず私はちまちまと大掃除をしている。とにかく、掃除が苦手だ。整理ができない。

もう会社を辞めてしまったが、私の会社の先輩に、やたらと整理好きの人がいた。毎晩酒を飲んで、私を酒を飲みに連れて行ってくれると、気前よくおごってくれた。仕事はできなかった。が、おもしろいくらい、上司には評価されていた。基本的に中身のない人だった。が、おもしろいくらい、愛されている人だった。本当に愛されていたのかどうか、今ひとつ確信できないのだが。ただ、たった一度でも彼と仕事を組んだ人は、ほとんど彼に絶望していた。典型的なアルコール依存症だった。

そんな彼が、ある日突然、2000万円も使ってワンルームマンションを買ってしまった。信じられない暴挙である。当時、彼は40歳そこそこだったろうか。もちろん、彼は独身である。別に、同棲する彼女がいたわけでもないし、住まわせる愛人がいたわけでもない。ワンルームマンションを終の棲家にしてどうする、そんなツッコミは彼には通じなかった。なんせ、彼は、典型的なアルコール依存症だった。

私はついに一度も彼の部屋には行かなかった。が、彼の部屋に潜入した同僚から聞いた情報によると、彼の部屋には、読みもしない雑誌が延々と積み重ねられていて、古本の山に囲まれるように彼は眠っていたという。恐ろしいほど整理整頓された部屋には、彼のいったい何があったのだろうか。それが、彼の生き様だったのだろうか。彼は、そのうち何十万円もする絵画を購入したあげく、やはり、飾りもしないで部屋の片隅に整頓した。口もきかない、役に立たない、彼の「仲間」は、彼の生活を黙って見下ろしていた。

その後、ある理由で、彼は会社を辞めた。

酒をやめてから、ほとんど掃除をしていなかったことにふと気づく。乱雑に積み重ねられたゴミの山から、1年8か月分の歴史が出てきた。徹底的に処分しようと思う。少しホッとすることもある。ワンルームマンションを購入した彼の部屋と比べると、おそらく私の部屋はかなり人間臭いと思う。少なくとも、酒の瓶・缶は出てこない。生きてきた証がある。

あと何年かすれば、私も、ワンルームマンションを買った彼と同じ年齢に追いつく。私も、終の棲家がほしい。最近、そんなことを思うようになった。40歳は、節目なのだろうか。

ただし、私は、絶対に、ワンルームマンションは買わない。それだけは、確信ができる。

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