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2005年8月10日 (水)

LOVE LETTERS

D1000016夜、渋谷のPARCO劇場の公演「LOVE LETTERS」を観てきた。演じるのは、バレエダンサーの西島千博さんと、シノラーこと篠原ともえさん。私自身、芝居を観るのは、10年ぶりくらいになる。実は、篠原ともえさんはデビュー当時から密かに好きだったのだが(笑)、あのハチャメチャな芸風というか動作というか振る舞いというか、あれは、おそらく彼女なりの照れ隠しのようなものだと感じていて、もしも自分が演出家とかプロデューサーになったなら、彼女を何もない舞台にジッと座らせて、あの「照れ隠し」なしに淡々とした演技をさせてみたいと思っていたのだ。今回の舞台は、まさにそのまま実現するわけで、珍しく前売り券を速攻で買ったのだった。

が、そんな期待感は、今日、舞台が始まる直前までのことで、舞台が始まり、2人が舞台中央の椅子に腰掛けて、すぐに、この舞台と私との出会いが、どこかハイヤーパワーに支配されたものだということに気づいた。

「LOVE LETTERS」は、幼なじみのアンディとメリッサがお互いに出した手紙を読み合うだけというシンプルな舞台。ネタバレになるのを避けるため、ほんのさわりのみとするが、アンディは海軍を経て上院議員にまで登りつめる幸せな人生をおくるのに対して、メリッサは父親がアルコール依存症で、彼女自身も依存症から精神的な破綻をきたしていく。お互いに意識しあい、求め合いながら、すれ違い続ける2人。その顛末は、とても哀しいものだったが、人生にとって最も大切な人を思い出させてくれる。アンディ演ずる西島さんは、途中何度も噛んでしまい、「おや?」と思わせる場面もあったが、クライマックスは力が籠もっていて、その言葉の1つ1つに共感し、同じ男性として涙なしには観ていられなかった。篠原さんは、破天荒なメリッサにしては少しおしとやか過ぎた気もするが、天真爛漫なメリッサを好演していたと思う。

私の愛した人は、今、幸せにしているのだろうか。クライマックスのアンディの手紙を聴いていたら、私にとって大切な人たちの顔が思い浮かんだ。私にとって無駄だったり邪魔だったりした人は、1人もいない。今も愛しているし、これからも忘れることはないと思う。せめて、幸せでいてほしい。あの頃の私は、愛することと慈悲を混同していた。牧師は恋人にはなれない。仮に彼女に依存症のような問題があるなら、それは彼女自身が「底」を見て、感じることなしには回復の道は開けないのだ。

また、もう一度、「LOVE LETTERS」を観たいと思った。そのときはきっと、独りぼっちではなくて、大切な恋人を誘おうと思う。

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» 朗読劇「LOVE LETTERS」を体験する① [龍の目]
一昨日の夜、東京渋谷のPARCO劇場 まで、 拙ブログで僕のベストプレイ と繰り返し書いている朗読劇「LOVE LETTERS 」を観てきました。 今回のアンディとメリッサは、西島千博 さんと篠原ともえ さん。 だけどもその夜に観た「LOVE LETTERS」はいつもとは違う... [続きを読む]

受信: 2005年8月11日 (木) 23時09分

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