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2005年7月30日 (土)

一度ライブで「良かった」と思った歌をもう一度聴きたいと思ったということは…

D1000170今日は忙しく、首都圏を東奔西走した。夕方、仕事先から小田急線で海老名へと出て、木下直子ちゃんのインストアライブ。終わると、ゆっくりする間もなく、JRで茅ヶ崎を経由して、湘南新宿ラインで渋谷に出た。ここでは、7th floorで、谷口深雪ちゃんのライブ。さらに、さらに、谷口ちゃんに「お疲れ~」と軽くあいさつをすませて、渋谷駅西口のストリートライブへ。ここでは、ウエタマミコさんが歌っていた。渋谷中央街「渋谷アコースティックライブVOL1~ダメ。ゼッタイ。ノードラッグキャンペーン~」というストリートイベント。東京都福祉保健局も後援している由緒正しいライブである。

1日に3本のライブをハシゴすることは滅多にない。1週間に1、2本が平均だ。ライブに通い詰めている人からすれば、まだまだ私はひよっこだが、普通の人よりライブに通う回数は多いほうかもしれない。

本音を言えば、「あの歌をもう1度聴きたい」という欲求は、少し後ろめたさが漂うものだ。実は、次に聴きたいと思っている、その瞬間、すでに「あの歌」のフレーズはほとんど忘れてしまっている。ライブ会場でとても素敵な歌だと感動して、ライブの余韻に浸りながら、家路につく。すると、帰りの電車の車中ではもう、素敵な歌のフレーズは消えかけている。電車が家の最寄りの駅につく時間には、そのフレーズどころか、その素敵な歌の何が素敵なのかもよく思い出せないことがある。「良かった」という、根っこのない感情だけが心のあたりに胸焼けのように残って、気になって仕方ないのだ。下手をすると、その歌のタイトルさえも忘れて、家に帰って、パソコンを開けて、さあ、アーティストの掲示板に感想を書こうとした瞬間、その歌のタイトルを忘れて、その場でかたまる。

「3曲目の歌が良かったです」

とてもせつない。沸々と胸焼けのようにわき上がってくる、「あの歌」の亡霊が、もう1度ライブハウスで、あの感動に会いたいという気持ちを盛り上げる。運が悪いと、次のライブの前に、他の人のライブで、その人がお客様として来ていて、「ああ、この間はライブ来ていただいてありがとうございます。新曲、良かったでしょ?」とか言われて、顔を引きつらせながら、「何だっけ?」と心の中で引き出しを開けまくり、「うん、良かったよ。最高だ」と、とりあえず、その場をつくろうのだ。「良かったでしょ?」なら「良かった」と答えればベストだが、「どうでした?」は、やっかいだ。「うん。君らしい歌だね」などと、当たり障りのない感想で乗り切るのは、なかなか日頃の鍛錬が必要なのだ。

CDを発売しているアーティストなら、ライブで聴いて気に入った歌があれば、その場で本人から買って、ゆっくり家で復習することも出来る。でも、世の中でインディーズで活動してるアーティストのほとんどは、自分の音源がなかったり、あったとしても、ほんの一部にすぎなかったりして、その瞬間良かったと思った歌も、次の瞬間、忘れているのだ。だから、本当に良かったと感じたなら、もう一度、何が良かったのか思い出しに、次のライブに通うことになる。2度目の歌を聴いて、ようやく、ああ、やっぱり良い歌だと再認識する。でも、それさえも、家路につく途中の電車の車中で、ケータイのアプリにはまっているうちに、記憶の彼方に追いやられてしまい、次の日にはタイトルしか思い出せない。

今夜、最後に聴いたウエタマミコさんが、帰り際に2曲入りのMD音源をくれた。「9月の雨」と「帰り道」。ライブではすっかりお馴染みだが、おそらく、不意に「どんな歌?」と聞かれると、笑ってごまかすしかない。今日からは、やっと、忘れたら、もう一度聴けばよい。

そう言えば、usuと出会って1か月くらいの頃にも、usuがライブ会場で2曲入りのMD音源をくれた。「化石」と「羽根」。1年4か月が過ぎた今年5月に発売されたusuのミニアルバム「うすうた」には、その2曲が収録されていた。

一度ライブで「良かった」と思った歌をもう一度聴きたいと思ったということは…、

それは、つまり、その歌がどんな歌なのか、もう忘れてしまっている確率が極めて高い、ということなのだ。

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