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2005年7月16日 (土)

夏休み

D1000145学校に通っていた頃、この時期はとにかく、夏休みが来る日を毎日カウントダウンしていた。平凡な学校生活しか経験していなかった凡人にとっては、夏休みは、お正月に次ぐ一大イベントだし、その期間の長大さを考えれば、お正月以上の意味を持っていた。おそらく、夏休みは、もう1つの人生だったし、そこには学生としての自分ではなく、おそらく、もう1つの青春を謳歌する自分がいた。

その休みの長さからすれば、だらしなく、意味もなく1日をそらめくことなど、何のためらいもなかった。とりわけ、1日の大半は、夜に集約され、日付が変わる0時ちょうどを起きたまま過ぎる快感を、毎日のように享受していた。さらに、この先、夜が明けてくるまでの、独特の静寂、街の音、臭い、光・・、それらは、大人になりきれない私たちが体感できる「大人の時間」だったし、そこには、無限の世界が広がっているような想像力を働かせていた。

だから、30歳をとっくの昔に突破し、今になっても、この時期になると夜更かしをする癖が治らない。夜中になるとワクワクするし、動物的な本能がわき上がるし、深夜の独特な人間の営みが嬉しくなる。ついつい、夜中にコンビニに買い物に出かけたくなるし、深夜のファミレスでお茶をしたくなる。明け方に牛丼を食べたくなるし、テレビでNHKのオープニングを見たくなる。

もっとも、私はすでに立派なサラリーマンなので、そんなことをやっていては、早晩破綻する。だから、夏の夜は寝苦しい。

今夜は、四谷天窓でgeminiのライブ。午後6時30分にスタートしたライブは、トリのgeminiが登場する頃には、すでに午後10時。まったりとほっこりと落ち着き、気だるい空気が流れ、でも、何故か瞳は夢心地、できれば帰らずにこのまま朝まで飲んでいたい・・・そんな独特の天窓の空間は、あの少年の頃の夏の夜にとても似ていると思った。

こんな風に日付が変わったとしても、時は止まったままで、明日もそらめいたまま、惰眠をむさぼることができたら、どんなに幸せだろう。こんなに無駄にまみれた時間と空間が、永遠に続けばいいのにと思う。

夏休みがやってきた。またもや、私の心の中には、あの少年の頃の青い空がどこまでもずっと、地平線の向こうまで広がっている。

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