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2005年6月 8日 (水)

空は、あの向こうにある

D1000080そらめこうにも、屋根がある。ここを訪れたのは、かれこれ3年ぶりくらいになるだろうか。いつの間にか、名前も変わっていた。インボイスSEIBUドーム。インボイスって何だ?それって、つおいのか? 食えるのか?

夕方、会社を出た後、京王線の新宿駅のホームで、突然、野球が見たくなった。ふと西武ドームでセ・パ交流戦があると思い出し、改札口を出て、JRに飛び乗った。ドームに到着すると、すでに19時を過ぎていて、試合は始まっていた。エース松坂が、スワローズ打線に打ち込まれていた。

最初にこの球場を訪れたときは、屋根がなかった。ライオンズがホームランを打ったり、試合に勝つと、花火が上がった。途中で雨が降ると、濡れながら観戦した。そのことには、誰も不満を感じなかったし、誰も屋根をつけてくれと言った覚えはなかった。雨が降れば、試合が中止となり、灼熱の太陽が注いでいれば、暑い。自然で良いではないか。野球は室内競技ではない。無理に屋根で覆う必要なんてなかったと思う。

球場では、いつも3塁側に陣取る。つまり敵陣だ。ライオンズが嫌いだからではない。そっちのほうが空いているからだ。特に、関西の球団が来ると、ガラガラだ。のんびりと野球を観戦できる。でも、今夜は、様子が違った。相手は、セリーグのヤクルト。在京球団だから、レフト側外野席はぎっしり人が埋まっていた。これじゃあ、どっちでも同じだと思い、ライト側へと移動した。

型にはまった、日本独特の応援は苦手だ。できれば、そっとしておいて欲しいが、外野席に座ってしまうと、そんなわけにもいかない。周りはみんなライオンズの攻撃が始まると、立ち上がって、飛んだり、踊ったり、忙しい。ポツンと座っているのは、居心地が悪い。結局、外野席後方の通路にもたれかかり、観戦していた。

私のさらに後方では、少しいかついおじさんが、ガラガラ声でヤジを飛ばしていた。

「読売じゃなんだから、走って点を取れ!」「栗ーっ(栗山巧外野手のこと)、自分の役割わかってるよなー。つないでくんだぞー!」「大島!走れ!走れ!」「サンペー!(中村剛也内野手のこと)、つなぐんだぞー」

・・・・何とも正論である。このおじさんのガラガラ声は、おそらく外野席の大応援団の大歓声にかき消されて、届いたとしてもせいぜいスワローズの外野手くらいだっただろう。でも、言っていることは、的確かもしれない。なんか不思議だ。

この日、ヤクルトの真中外野手が、通算1000本安打を達成した。ライオンズ応援団が陣取るライト側からも、大きな拍手と声援が飛んだ。

野球場には、テレビ観戦では体験できない、たくさんの物語がある。懲りない負け男がいれば、ベンチなみの的確な指示を野次るおじさんもいるし、相手チームの栄誉を拍手で祝福する応援団もいる。

この空気が、心の中の導火線に火をつける。勝つか負けるかなど、二の次になる。静かな世界が動き出す。

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