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2005年6月28日 (火)

私たちの世代

D1000112私たちの世代は、あちこちで壊れている。

私の1年後輩は、タイで強盗犯に殺された。東南アジアを自分探しの旅に出ていた。写真雑誌に死体が掲載された。奈良で幼女を誘拐し殺害した男も、同じ30代の独身。小学校で包丁を持って大暴れして児童を殺した死刑囚は、少し年齢が高いが、少し私たちの世代に足を突っ込んでいる。ここのところ、新聞紙上で、30代独身が話題になることが多い。そういえば、ライブドアの堀江社長も、同じ世代だっけ。でも、彼はまだ、壊れていない。フジサンケイグループにぶっ壊されそうになったが、今のところ、順風満帆と言えるのかな。でも、あの喧嘩の売り方は、壊れていると思われても仕方ないかもしれない。

私たちは、団塊の世代ジュニアで、中学校は荒れていた。いじめが横行して、自殺者が出た。ブラウン管では金八先生が、青春を説き、中学生が妊娠していた。中学時代、高校時代と、受験戦争に翻弄された。大学時代、バブル経済が最高潮に達した。私の親でさえ、香港に遊びに行くのにファーストクラスに乗っていた。アホみたいに潤っていたが、どこから金が沸いているのか、さっぱり分からなかった。大学ではたくさんの友達をつくったが、こうして就職して気づいたが、正社員として雇用されているのは、仲間内でも少数派だった。相変わらずバイトだったり、相変わらず資格試験を取りまくっていたり、働いていても契約社員だったり、鬱になったり、酒ばかり飲んでいたり、酒をやめてしまったり。

いったい、どうしてしまったのだろうか。

結局、団塊の世代は、どんな社会をつくりたかったのだろうか。どんな子どもたちを育てようとしていたのだろうか。

例えば、企業ではどこでも団塊の世代がでーんと居座り、再雇用だの定年延長だのと、リタイアする気配が見えない。労働組合の事務所には、団塊の世代がたむろしていて、後輩たちの時代が来るとはとても思えない。リストラの苦労話はあちこちから聞こえてくるが、若い世代の雇用の門戸は広がる気配がない。団塊の世代は、本当に私たちに社会を引き継いでくれるのだろうか。私たちは、団塊の世代を支えるために働き、団塊の世代の年金や福祉を支え、自分たちが同じ年代になったときに、自分で自分の面倒を見ることになるんじゃなかろうか。

が・・・、私たちの世代の悲鳴はあまり聞こえない。忍耐強いのか、声が小さいのか・・・。壊れていく人たちは静かに社会から退場していく。

団塊の世代を責めるつもりはない。ただ、この悲鳴が届いているかどうか、不安なだけだ。組織や社会の中で安泰として座っていられるのは、悲鳴を上げている世代があるからだ、と、それだけ感じていてくれれば、「近頃の若いもんは…」と説教をする人も少しは減ってくるだろうと思う。

今の社会のひずみは、階級や政治、国家観ではなく、世代の対立が生み出しているものだと感じることが多いのだ。

私もまた、壊された1人だと思っている。

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